愛がたどりつく場所

完全なるぱる!フラットににのみやくん!

2019年も映画と主題歌を考えた 下半期

2019年下半期の映画と主題歌をまとめきれておらず、2019年年越せずにいたので、やっと年越します(自分自身への懺悔)。

 

bi9rii.hatenablog.com

 

例のごとく、映画の備忘録です。ネタバレも若干してるものもあると思うので、されたくないという方はお気をつけくださいませ。

 

 

 

1:トイ・ストーリー 4

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こ、こんな結末がトイ・ストーリーには存在する世界だったのか…?というような結末に全て気持ちが持って行かれてしまった気がする。短編の1本として考えるなら面白いストーリーだったなぁ〜と思うんですが、ただこれは何十年とかけてやってきたトイ・ストーリーブランドの年月を考えた上での最新作の結末と考えるとOh…とダメージがでかかったです。

ウッディの最後の決断がわりと一本背負いなところがありこの賛否両論が真っ二つに割れた本作でしたが、私はこれで終わりなわけない!あぁこれ次回作の5があるんでしょ??そのための最初のストーリーの風呂敷を4で広げたんでしょ??と思ってる節があるので心に余裕が持ててます。5、期待してるんだから…!

正直まだ新しい持ち主のボニーに馴染みがなく、観る側として心許せる距離感を持てていないのに、映画の中ではかなり時が進んでいてボニーとの生活が当たり前として繰り返されているところがもう既にギャップ感じていたのかも?これだけ少ない情報だとボニーが悪者に見えてしまうのも無理ないのかもしれないので、もっと彼女のことを知りたかった、知るための時間が必要だったのかもしれないですね…。新キャラクターばかりが続々と増えていって気持ちだけが追いつけないような。

またそんな新キャラのゴミからボニーが作り上げたフォーキー、自分自身にはおもちゃという執着や概念がなく、ゴミでいたいと思っている設定が新しくて面白かったです。ただあまりフォーキー自身(ボニー含む)の成長をとげるような話にはならなかったのが腑に落ちないところかも…?あとあのトイ・ストーリーの世界で動くものの設定が曖昧になってきて、そんなおもちゃという基準の曖昧さを描いてるところも興味深かったです。

おもちゃは動いているところを人に見られてはいけない、というトイ・ストーリーの絶対の制約さえも見事に崩しにきていて、なにか大きな改革が今後ありそうで震える。ラストのほうのキャンピングカーの動きをめちゃくちゃにするおもちゃたちの行動とか、人間の行動をおもちゃが関与して支配するという、絶対の関係性を崩すリスクがこの先の5にあるんだと私は信じています…今はきっと耐久勝負…! 

ランディ・ニューマン:「君はともだち」  

もうこの映画はこれしか考えられないので降参で…。

 

 

2:天気の子

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新海誠監督作にハマりこめず前作の「君の名は。」があまりにも世間の波に乗れなかったのが悔しくて懲りずに最新作も観に行きました。が、主人公たちが魅力的に感じなかったのが私自身これはアカンまたハマれない…と思ってしまう一番の要因でした…。これも前作同様、なぜお互いが惹かれあってるのかが分からないので、後半のヒロインを助けたい主人公を映画全体がうおおお!!というテンションで応援して盛り上がっていくムードについていけず余計引いてしまったのかもしれないです…。主人公はなぜ東京に出てきたんですかね?本当にただの家出少年なら結構なやばさで余計応援ができない…。

正直結局なんの話だったのかが、また分からなくなってしまいました。でも前作よりは全然疲れなかった…気がする!編集長にも同じような経験があったと推測してますがどうなんでしょう。結婚した妻が同じように晴れ女として生きていて、妻は人柱になってしまったんですかね。だから勝手に泣いてしまったり、晴れ女についても主人公にわざと調べさせたり。喘息持ちの子供がその代償というか。同じ経験を青年にもさせたくないから止めていたし場所もわかったんだと思うんですが、でもだからといって…!(笑)

「晴れ女」という題材がすごく面白いなと期待していたせいもあってまたハマれず残念…。自分たちの幸せのためにいろんな人の助けがあるところが不思議で、自分たちにとっての正解は世界にとってはちっぽけなものということを、「自惚れるな。お前たちが世界の形を変えたなんて思い上がるんじゃねえ。」「もともと世界は狂ってる」という後半のセリフがあるけれど、だからといってなんでもありな世界もそれはそれでちょっとうーん…となってしまいました。

あと映画の中に広告をバンバンとこれ見よがしに利用してましたが、その度に川村元気の顔がチラつきました(笑)。 

マカロニえんぴつ:「ヤングアダルト

 いわゆるセカイ系ということを一旦忘れて考えてみると、今っぽいマカロニえんぴつのこの曲を選んでみました。ボーカルは絶対男性がいいなぁと思ってました。この曲の今の若さと悩みと自身への陶酔感がそれっぽい(褒めてます)。

  
ハロー、絶望
こんなはずじゃなかったかい?
でもさ、そんなもんなんだよきっと
誰も知らない優しい言葉で
あの子の孤独を殺せてたらな
 
夜を超えるための唄が死なないように
手首からもう涙が流れないように
無駄な話をしよう 飽きるまで呑もう
僕らは美しい
明日もヒトでいれるために愛を探してる
 
ヤングアダルト

ヤングアダルト

  • マカロニえんぴつ
  • ロック
  • ¥204
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3:劇場版 おっさんずラブ LOVE or DEAD

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連続ドラマ時代から飛んだ設定を楽しく観ていた派だったので、十分楽しめました。ストーリー云々というよりも、このドラマから人気に火がつきまさかの映画化をしてしまったことで、映画的展開を良い意味でバカにして割り切ったおふざけな作りがとても面白かったです。爆破シーン、誘拐、海外ロケ。爆弾装置の2本のうち1本だけを切るだとか、社会派系の不正問だとか、映画らしい派手なことをとにかく沢山盛り込んで(しかもそれが映画的だとわかっているから良い意味でバカにしてて)、十分笑えました。そして微妙に伏線がはられているところも憎くて笑う。

頭を打って主人公春田のことだけ記憶が飛んでしまうという謎記憶喪失設定が最高だなと思いました。はるたんではなくはるぽんと呼び続け、もう一度告白してしまう流れは、みんながもう一度部長のラブがみたいと期待していたのをまさに実現してて裏切らないなーと。もう本当に吉田鋼太郎が素晴らしい…。「かまってちゃん爆誕〜!!」笑いました。新キャラの沢村一樹と志尊淳のポジションもちょうどよかった〜。結果的におっさんでラブしてない展開も面白かったです。物語の中心人物の中に悪役を作らないところがこのドラマ・映画の魅力かなとも思います。

私自身は正直ドラマ版は後半観るのがだんだんキツくなってきて、部長が恋破れどんどん笑いの助け舟がなくなり真面目な恋愛面だけを真正面から観るのが馴染めなかったところがあったので、今回はストーリーなど考えず娯楽映画としてラフに観ることができてよかったです。

大塚愛:「SMILY」

 女性ボーカルで似合うアーティスト挙げてみたいと思ってふと浮かんだのが大塚愛で、このハッピーで気持ちが明るくなる楽曲でした。明るい楽曲だけど中期の大塚愛らしいコミックみと明るいからこそなんだか泣けてきそうなところも絶妙かなと思いました。

  
形のないもの だからおもしろくて 大切にする
今までにない 幸せ者になる SMILY
 
失くした 気持ちは もう1度見つけにいこう
笑って 笑って 君の笑顔が見たい
せつない 気持ちは 口ぶえにあずけてみよう
笑って 笑って 君と明日 会いたい
 
  
SMILY

SMILY

  • 大塚 愛
  • J-Pop
  • ¥255
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4:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 

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「ワンス・アポン・ア・タイム」という、本当のお伽話のような素晴らしいお話でした…。もしもあの1969年の時代にこんな2人組みの俳優とスタントマンがあの事件が起きたポランスキーの隣の家に住んでいたとしたら…という「もしも」から始まり、そして「もしも」の結末を迎える、本当みたいな嘘と、嘘みたいな真実が綺麗に織り交ぜられているお伽話でした。最後の結末は、もしかするとタランティーノの願いだったのかなぁと、自然と涙がじんわりでてくる最高のエンディングでした。

ただ当時の事件を知っておくという最低限の予習をしておかないと、なんのこっちゃ??という話になりそうで、そんなラストシーンにもはて??で終わり、楽しみが半減しそうなので、最低限の歴史の予習は必須かもなと私は思いました!途中のハリウッドの砂漠シーン(マンソンファミリーの住まい)にブラピが乗り込むシーンの緊張感も、予習してないとなにしてんだ早くしろ!とだれるのも無理ない…ので賛否両論あるのは納得です。ただ予習をしていった身としては終始手に汗握る展開というか、ポランスキーの楽しそうなシーンを観ていても、ああこの後にああいう展開が待っているんだもんな…と切ない気持ちで見守っていることが多かったです。じわじわと過ぎていく時間の中で徐々にラストを迎え入れないと…と準備してたところであの結末なので、予習をしてけというプロモーションにも感じるし、まんまとその術中にハマってしまった感じもありました。予習をしていくこと自体がもう映画のはじまりのような!見事だぜタランティーノ…。

 

ハリウッドで活躍していたかつての俳優とスタントマンの信頼関係、またその二人がポランスキー一家の隣に住んでいるという、交わりそうで交わらない絶妙な世界線が最後に少し救われました。そしてタランティーノの派手なアクションで会場も笑いが漏れまくってました。楽しい。当時のハリウッドについてそこまで詳しく知らないけど、細部までこだわりぬいて作られたセットがとにかく美しい。タランティーノは美術セットを作り抜くことで有名ですが、この世界観に浸れることがまた映画を楽しむことができた要因の一つかと思いました。3時間近くあったのに内容が全く長く感じなかった。

普段買わないパンフレットも思わず後から購入してしまいました。終始タランティーノの当時のハリウッドへの愛、ラブレターのようでした。あとブラピの役柄がただのイケメンでしかなくずるいのと、突然の上裸は思わず笑いました。

Suchmos:「WATER」

 完全な雰囲気で選んでしまいました。が、なんだかこの独特な読めない空気感が、お伽話のような、夢を見ているような気持ちになれる気がしたのでこの曲を選びました。

 
WATER

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5:記憶にございません!

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久しぶりに、待ってました!これだよこれ!!と言わんばかりの三谷幸喜節が炸裂していて非常に満足でした。一年ほど前に情報解禁された頃からかなり楽しみにしていた作品だったので、いざ公開されて期待通りの仕上がりを見せてもらえて本当に嬉しかったです。三谷幸喜って設定の神みたいなところないですか…?「記憶喪失の総理大臣」っていうパワーワード強すぎるのにその映画タイトルが「記憶にございません!」なんだから最高ですよね…。もうこの設定で勝利なところあったと思います。三谷幸喜監督自身何年も前からこのストーリーを温めていたそうで、世に出してくれてよかった…。

史上最低の支持率を叩き出した総理大臣が記憶喪失をきっかけにもう一度政治と向き合い直す、という展開に三谷幸喜節のコメディが追加され本当見やすかったです。また昨今の日本の政治を偶然にも照らし合わせることができたのも運の良さ持ってるな〜と痺れる。

俳優陣の演技が配役含めて完璧すぎました。圧倒的なコメディ演技力のもうこの人しか考えられないような配役の中井貴一、記憶をなくす前と後と記憶を戻してからの細かい演じ分けが本当にすごい。みなこぞってお手本にしたいという綺麗すぎる二度見が劇場で観れて最高でした。三人秘書の安定感、おっとりした総理夫人感、個性的な料理人、通訳役の方がうますぎて似すぎていてビビりました、宮澤エマさん…隅の隅まで豪華な俳優を揃え、誰一人無駄にしない脚本を書いてくれるのも三谷幸喜らしいなと思います。

また龍臣演じる総理の一人息子との接し方も一つの肝になってくるんですが、その展開が多少古臭くも感じるけれども、感動路線の押し付けがましくなく観やすかったです。最後の収め方も正解の幕の閉じ方だったのでは?と思いました。また夫人への国会答弁を使ったとんでも告白によって、世論も変わるかと思いきや数パーセントしか支持率が上がらないところも、映画的展開を使わない裏切りがあって、内輪だけが盛り上がっている魔法のようなものであったということがジワジワ沁みてきて、その後の展開に好感持てました。あとラストカット、ここで終わって!ここ!ここだよ!!っていうところでちょうどエンドロールに切り替わるところが気持ちよかったです。ここで終わって!っていうところで終わってくれると本当に気持ちいい、嬉しい。

岡村靖幸:「ラブメッセージ」 

 これもテンション感を優先して選んでしまいましたが、この楽曲の同じメロディー展開が単純に繰り返されない盛り沢山な作りが、この映画の隅まで豪華な俳優陣が最初から最後まで画面いっぱいに飽きない展開を繰り広げていくれているところに親和性を感じました。いい曲なんですよ…この曲でエンドロールみてみたいし、ラストカット後にこのイントロ一生節目、聴きたすぎる。

 
ラブメッセージ

ラブメッセージ

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6:この世界の(さらにいくつもの)片隅に

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夏から冬にかけてがめちゃめちゃ忙しく、普段の休みもなかなかとれずで映画観にいく時間がなかったのですが、2019年映画納めなにか観たい…と思って心が休まりそうな本作を年末、観に行きました。「この世界の片隅に」自体は公開当時も観に行っていて、実は感想も既に残しておりました。

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今回はアナザーストーリーが加えれているとのことで、私自身映画館で観たきり一度も見返していなかったので、これを機に大元のお話もおさらいすることができてよかったです。新しく加えられたストーリーとしては遊郭で働くリンとのお話が前回より深く掘られていたところでしたが、リンさんと夫の周作さんの話がそうやって繋がるのかーーと見比べられるのも面白かったです。お花見のシーンもとても綺麗でした。私は中でも病気がちの子のために窓から見える雪で絵を書いてあげるすずさんの優しさが見えるシーンが好きでした。

あくまでも結末は大元の前作につながっているので(新しくシーンが増えただけで)、感想的には変わりないのですが、このストーリーが追加されたことによって、より本編への濃度が増したというか、戦時中の片隅にある生活感が増した気がしました。これって前作から減った部分もあるのかな?特にどこが減ったとか気づかなかったけれど、充実感がちゃんとありました。それは元々お話を知ってるせいかもしれないけど…?

吉澤嘉代子:「よるの向日葵」

 以前前作の時にはさよならポニーテールの「思い出がカナしくなる前に」を挙げてこれももちろんめちゃめちゃハマるのですが、さらに今回はリンさんの話を軸にして考えて選んでみました。吉澤嘉代子さんの綺麗な伸びやかな声も切実に胸に響きそうです。

 
棘のない指で 手を伸ばしてみるけれど
だめみたい たくさんの向日葵にまぎれて
誰にでも変わらず 優しい顔するなら
ねえ お願い 私にだけいじわるしてよ
 
 

 

よるの向日葵

よるの向日葵

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下半期は6本と上半期と合わせて2019年は、年間13本でした。全然映画観に行けなかったーーと、ショッキングです…。でもわりと一つ一つが濃い作品を観れた気がします。アニメ、コメディが圧倒的に多い下半期でしたね。

中でも2019年のベスト映画を選ぶとしたら、「グリーンブック」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」かなぁと思います。邦画的には「長いお別れ」が好きでした。「エスタデイ」とか「アルキメデスの大戦」とかも観に行きたかったなぁという2019年でした。

 

そして2020年上半期もほとんど観に行けなさそうですね…。悲しいですが、観に行きたい映画はちゃんとチェックして、効率よく観に行けるよう工夫したいと思います。

私もこの機会に記事もう少し更新できたらなぁ…。みなさまもお体ご自愛くださいませ。